「凶悪犯罪は低年齢化」していない

日経ビジネスオンライン
広田教授の「教育も、教育改革もけしからん」
「凶悪犯罪は低年齢化」していない〜子どもに対してせっかちな大人たち
2007年10月12日
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20070612/127128/


この記事で著者は,
年齢層別窃盗検挙者数の推移,年齢別層殺人(未遂含む)検挙者数の推移のグラフを根拠に
「10代の発生率と20代以降のそれとが対応していない」こと,つまり
「10代半ばでいろいろと問題を起こす少年たちもそのほとんどはまともな大人になっている」こと,そして
「子どもたちは、規範が身につかないまま育っているのではなくて、規範が身につくまでに時間がかかっている、と考えたほうがいい」こと
を主張し,
「こんな子どもたちが大きくなったら世の中大変な社会になりますよという人たちの言説はウソ」であり,
「さまざまな問題を抱えつつ生きている子どもたちの成熟までの試行錯誤」に向き合うことができないオジサンオバサンたちのほうが思考停止でキレているのではないか,
と結論づけています.


上の要約に入っていない話題(学校の役割とか)のことも含めてこの記事はとても面白かったので,ちょっとお勧めしておきます.


それはそれとして,
規範が身に付くまでに時間がかかっているということ自体は,
あまり当たり前の出来事ではないように思う.


第二次大戦前の高校生たちの集合写真を見たことがある.面構えのオトナさ加減が僕らの頃のものとは格段に違っていた.
戦国武将の元服は14歳であった.
源氏物語での結婚適齢期がやたら低いのはなぜ?


オトナになる時期が遅くなるトレンドは,いったいいつごろから続いているものだったのだろうか.これってわるいことなのかよいことなのか.
ほかの文化圏と比較するとどんななんだろう?