世界でモテている日本のモテ具合は本物?

http://www.jiji.co.jp/jc/c?g=pol_30&k=2007030600182

インドネシア人の8割が日本を評価というのは、
意味のある数字だと思う。
日本軍によってオランダが追い出されたことやそののちの、
日本による短期間の統治はインドネシア人にとって大変に快適な出来事だったらしい。
10年前に現地で出会った老人の多くがそのころの思い出をうれしそうに語っていたのが思い出される。


 お日本人か?俺は小学生のころ日本語習ったから日本語しゃべれるぞ
 いっ、にーー、さんっ、いーー
 エンオウエーカィ エィレー(天皇陛下に敬礼!ということだろう)


東アジア、東南アジアを欧米の影響下から開放して大東亜共栄圏を作るのだ
という理念がストレートに実現したのがインドネシアであったとは聞いていたが、
このときにそれを肌で感じた。

その世代が今回の世論調査で直接回答している割合はきわめて低いはずなので、
ほかの要因も大きいのだろうと思うけども、
アジアにおいてアジア人の(欧米からの)独立が、
とくに独立のための気概が得られたことについて
当時の日本が果たした役割は高く評価しなきゃいけないのだと思う。


もう一点注目したのは、
中国韓国の約6割が「否定的」と回答したという点。
これは、裏を返せば、約4割は否定的な回答をしていないということだ。
新聞やテレビで報道され、ネットであおられる中韓反日感情の実態は
アンケートの数字で見れば何ほどのことはない。
あおられているほどには、日本は中韓の人々にも嫌われてはいないのだ。
簡単に嫌い返したりしないようにね。


一方で全世界での肯定的回答の平均がカナダと並んで54%で首位であり、
EU53%などが続くという数字も、何ほどのことはない。
インドネシアで8割という数字があるのと比べれば、
単に票が半々に割れているだけだと見るのが相当だろう。
日本もカナダもEUも格別に好かれているわけでもなく、
格別に嫌われているわけではないというぐらいに考えるべきだろう。


いまさら驚くべきことではないが、記事の著者が
「日本は世界一好かれている、中韓には嫌われている。」
というバイアスを入れて記事にしているのがよくわかる。
数字も意図があればいじられ得るものだけども、それに対する解釈ほどではない。
新聞、テレビ等の報道の信頼性がどれだけ薄れたといっても
明らかな嘘を書いてばれれば強い非難を受けるという縛りのなかでやっていることなのだから、
感情に訴えかけるアオリをスルーしてデータとして読めば
見えてくるものは多いはずだと思う。


とはいえテレビが見られない状況は精神衛生上なかなか良いです。
流れて行くものをいちいち批判的に見るのは難しいので、
ついついウィルスのように心の中に入れてしまう。
日本に帰ってもなるべく無駄に見ないようにしようっと。