メタ好き

「やばい。締切りまでにこれだけの文献に目を通さなければいけない。」


と言って


速読法の本を読み始めたり


「やばい。締切りまでにこれだけの量の文章を書かなければいけない。」


と言って


速書法の本を Amazon.com で注文してみたり



そんな自分がちょっとかわいいと思う歳の瀬、今日この頃です。


「いかに手を抜くか?について労と工夫を惜しまない」ことがプログラマーにとって重要な価値観らしいので、実はそういう路線には乗っているのかもしれません。



ともかくそういう経緯で、速読法・速書法について
SRS研究所
http://www.srs21.com/index.htm
のメソッドに興味を持って調べてみました。
ちょっと見た感じではなかなか良さそうです。

実は中学生から高校生にかけての頃からこういった能力開発方面のノウハウ本が好きで、立ち読みまで含めるとかなりの量を読み噛って、そのなかでこれぞというものを練習したりなどしてきたのですが、客観性の面でここまでしっかり検証されたものはあんまり見たことがありません。

人間を対象としそれの制御を目的とする以上、そのプロセス全てを客観化することは事実上不可能ではあるのですが、要所要所できっちりした進捗測定を入れてデータをとり、個人にも、指導法にもフィードバックしていくやりかたには、「科学的」の言葉をつけて問題無いと思いました。95% のひとはうまくいきます、と謳ってデータを出しながら、残り5%のひとの問題点を探して対処法を研究し続けている姿勢など、大変に好感が持て、共感できます。



人間の認知・判断・学習等々の能力の研究をしている研究者が、私の身の回りにたくさんいるのですが、個々の小さなことが分かって、それが論文になったとしても、それでオメデトウ、で終わってしまってはあまり意味が無い、と常々思っていました。
映像を肉眼で入力し、脳内で低次から高次視覚野まで処理し、それの意味内容を理解し感情を動かして行動を決定し、…といった情報処理プロセスや、その情報処理プロセス自体の可塑性・学習プロセスが分かってくれば、それを使って何をしてやろうか?と考えるのはむしろ自然であって、実際に、一方ではヒューマノイドロボットの研究、一方では人間のサイボーグ化方向の機能拡張の研究は実際に増えてきているようです。


しかし、そもそもサイボーグ化方向に一歩も進まずとも、生身人間そのままでも機能拡張の伸びしろはどうやらオッソロシク広く(ひらたく言えば人間の可能性は無限大)、
なおかつ実態として、そうした潜在能力開発に向けた試行錯誤は、オッソロシク多様なものが昔から現在にかけて延々と続けられているわけです。それを客観的データにしていく方法論だけが足りていないだけなのでしょう。


「速度」にこだわる能力開発のメソドロジーは、それが計測可能であるという一点で科学的モデル化とその検証の俎上に乗り易いようなので、こっち方面は本腰を入れて考え直してみる価値ありそう。